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2014.03.31

その他のアジア【アジア】World Life Style Research/第7回 「12億人市場を牽引する二大都市 デリー×ムンバイ 」
【アジア】World Life Style Research/第7回
◇ 『 World Life Style Research 』は、海外市場調査を支援する株式会社TNCが、世界70か国 500名の登録リサーチャーからの情報を皆様にお届けするレポートです。
世界各国のライフスタイルに関する最新情報を皆様の海外ビジネスにお役立ていただければ幸いです。

第7回は、「12億人市場を牽引する二大都市 デリー×ムンバイ」をお伝えします。


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●12億人市場を牽引する二大都市 デリー×ムンバイ

※本文は『TNC Asia Report(2014年3月4日配信)』より転載しております


12億人市場を牽引する二大都市 デリー×ムンバイ


富裕層が買い物を楽しむデリーの「アンビエンスモール」(左)と貧困層が働くムンバイの洗濯場「ドビーガード」はインドの光と影を映す。
 



インド版「セブンイレブン」、自然派スーパーが急増

「Twenty Four Seven」の入口には警備員を配置し、深夜営業のリスク管理も行っている。

いまだに地元のバザールが、日々の生活には欠かせないが、デリーではモダン流通も徐々に浸透中。

Nature’s Basketのオーガニック野菜コーナー。価格はバザールに比べて割高だが、ニーズは高い。


厳しい外資規制により国内に未だ外資系のモダンリテールの店舗が少ないインド。
デリーでは近年ローカル系スーパーが増加しているが、それでもなお地元のバザールやキラナと呼ばれる個人経営の零細小売店が隆盛。
こうした中で独自の動きを見せるのが、国内初の24時間営業のコンビニエンスストア「Twenty Four Seven」だ。日系企業ではローソンがインド市場参入を表明しているが、このローカルのコンビニはここ2年間にデリー首都圏で約40店舗を一気に開店し、5年以内に2000店舗へ拡大させる方針といい、攻勢をかけている。日本のコンビニと同規模の店内には食料品をはじめ雑誌、コスメ、DVD、映画のチケットまで揃い、若者が頻繁に出入りしている。
地元メディアによると売上げは夜間帯が5割を占めるという。キラナの大半は午後10時までには閉まるため、経済成長に伴い夜間も活動するビジネスマンや若者の受け皿となりつつある。

またデリー郊外に住む中間層から富裕層をターゲットにしたナチュラル系スーパー「Nature’s Basket」の出店ラッシュも注目すべき動きだ。明るく洗練された店内にはオーガニック野菜やグルテンフリーコーナー、世界中の調味料などが販売されている。夕刻にはスーツを着た若いインド人男性が買い物かごを持つ姿もある。
またデリーのモールには高級グルメ系スーパー「Foodhall」も登場した。経済発展による中間層の増加とともに健康志向が高まっていく。そんなライフスタイルの変化を感じさせてくれるモダン流通がデリーでは急速に発展する。
同時にこうした店舗に訪れる人々を見る限り、数字の上では経済成長率が緩やかになったとされるが、そのような印象はあまりなく、むしろ活気に溢れている。



▶デリーの若者に街頭インタビュー
今回の二大都市レポートは、現地の様子をよりリアルにお伝えするため、デリー・ムンバイの街頭にて、若者に生活用品や双方の都市の印象などを聞きました。ぜひ動画をご覧ください。

 


キッザニア、ホラーハウス、コメディ劇場が登場

昨年インドにも上陸したキッザニア。ムンバイでの成功もあり、今年はデリー近郊ノイダに進出予定。

モールの一角に開設されたお化け屋敷。ショッピングだけでなくエンターテイメントでも若者の心を掴む。

週末となると午後10時半開始のコメディショーもある。政治批判などシニカルなショーも若者に人気。


歴史的に貿易港として発展し、インド随一のグローバル商業都市へ進化してきたムンバイ。インド映画「ボリウッド」の本拠地としても知られるが、海外から最新のモノ・サービスが集まり流行の発信地でもあるコスモポリタンシティでは近年、エンターテイメントの多様化が進む。
ムンバイの若者や家族連れが集う場所のひとつがショッピングモール。モール内の映画館やボーリング場、ゲームセンターといった娯楽施設は、モールの定番娯楽スポットだが、ムンバイのR-Cityモールには昨年キッザニアが大々的にオープンし、同じフロアには簡易型お化け屋敷や「6Dシアター」というアトラクション施設まで登場し、テーマパーク化している。
高級モールのパラディアムには、スタンドアップ・コメディ劇場が人気スポットになっている。平日にもかかわらず午後8時半から始まるコメディショーの会場は、10代の若者グループ、カップル、会社帰りのビジネスマンで満席となり、笑いに包まれている。
娯楽という付加価値を付けたショッピングモールがムンバイから広がっていくかは今後注目である。

また娯楽に限らず新たなトレンドが生まれやすいのもムンバイの特徴。
一昨年にインドへ上陸したスターバックスが一号店に選んだのはムンバイであり、昨年は日系チョコレートブランドのROYCEが高級モールのパラディアムに出店した。さらに外資系初のスーパーとして参入許可が下りた英テスコは年内にも、ムンバイに一号店をオープンさせると報じられている。
またデリーで広がるNature’s BasketとFoodhallも、実はムンバイ発祥だ。背景にはムンバイはデリーよりも富裕層が多く、さらに国外に住むインド人、欧米の外国人らも頻繁に往来していることから、新しいモノ・サービスが受け入れられやすい土壌があるとされる。
街頭インタビューでも地元の若者たちが海外ブランドを好むと答えているように、新たなモノやトレンドを受け入れる裾野は広いと感じられる。



▶ムンバイの若者に街頭インタビュー
デリー同様、ムンバイでも若者にインタビューを行いました。ムンバイの若者はデリーの事をどのように捉えているのでしょうか。ぜひ動画をご覧ください。


今回の特集はいかがでしたか?デリーとムンバイ、両都市を比較した場合、ムンバイがモダン流通・サービス面で先行している印象です。しかし、デリーでも徐々にナチュラル系スーパーが受け入れられつつあり、ムンバイにはないコンビニも登場するなど独自の動きを見て取ることができます。
 

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【掲載元情報】
株式会社TNC  世界70カ国 500人の『ライフスタイル・リサーチャー』からの情報をお届けします。

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