2013.09.24
中国【中国】中国市場における日本製品の販売②「販売ターゲットの選定」- 【中国】中国市場における日本製品の販売②
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今回は、中国における販売エリアの選択、消費者の商品理解度や所得格差を考慮した販売ターゲットの選定等について説明します。
4.販売する地域の特性を考える
中国は国土が広いため、販売するターゲットエリアの環境、気質、味覚等の特色が、販売する商品と合致しているか、注意深く観察する必要があります。
例えば上海では、既に国外から多くの商品や情報が入ってきていますので、生活環境の中で消費者が触れる色やデザインの種類は内陸部の都市などと比較して多く、選択肢も多くなっています。結果として消費者のファッションや所有物は多様化しており、個性的です。
私は中国の変化を見てきた中で『豊かさ』・『経済発展』=『色の多さ』ということを非常に実感しています。初めて中国を訪れた1985年当時の中国に対するイメージは灰色一色のモノトーンな街でしたが、1995年は赤、黄、黒の自動車が走り出し、街に色がついてきました。現在に至っては、自動車も色取り取りで、街には広告が溢れ、多くの色がひしめき合っています。
エリア毎でも日常の中で接することのできる色や情報量の違いから、色の選択の違いが発生しています。弊社の経験では、成都などでは中国の消費者全体が好む濃い赤色の商品などが売れますが、上海の場合はその赤色以外にピンクや水色の淡い色や緑色なども売れます。
また、天津では水質汚染が深刻化しており、消費者の水質に対する意識が非常に高く、日本製の浄水・排水関連の商品が売れるというように、地域の環境特性も販売に大きな影響を与えます。
気質に関しては、一番顕著に見て取れるのが成都の消費者の気質です。成都は三国志の時代から「天府」と呼ばれ、豊かな土地であったので、成都人は宵越しの金を持たないという気質を持っていると良く言われます。そのため、当該エリアでは他のエリアと比較して単価の高い商品も売れる傾向があります。
味覚については、大きく分けて北方と南方で異なります。北方では日本同様濃い味(塩辛い)の料理が多く、南方はあっさり味の料理が多くなります。また、南北での区分以外でも上海料理は甘口、成都料理は辛口(痺れる辛さ)等、エリア毎で全く異なりますので、食品などは各地の味覚を考慮して販売する商品の選定をする必要があります。
5.中国消費者の商品理解度について
消費者が商品を理解できるかということも商品選定の際の重要な要素となります。
以前、弊社はネット上で日本の有名ブランドの高級シャンプーと化粧品を実験的に販売してみたことがあります。
まず、中国市場で既に販売されているブランドの日本産シャンプーを中国産の同ブランド商品の2~3倍近い価格設定で販売してみましたが、よい販売実績がありました。
既に認知されているブラントであり、且つ使用方法が理解できている商品は、高額であっても消費者は価値が認識できるため、販売しやすいと感じます。
同時期に同じブランドの化粧品で、まだ中国では流通していないが日本で流行っている商品を実験的に販売しましたが、こちらはブランドは認知できるのですが、消費者に商品の使用方法が認知されていなかったため、販売には繋がりませんでした。
マーケットの成熟段階より先に行き過ぎてしまっている商品を選定してしまうと消費者が商品を理解できず、価値が伝わらないということになります。
中国の消費者の傾向や成熟度に合わせた商品選定というのもが非常に重要になってきます。
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6.所得格差を考慮した販売ターゲットの選定について
ご存じの通り、中国の所得格差は日本の比ではありません。1台の電動自転車に家族3人で乗っている人がいれば、その横を若者が運転するフェラーリやポルシェが走り抜ける光景を目のあたりにします。
また、人件費が高いと言われる上海であっても大卒(大学のレベル及び専門性・スキルによって異なる)の初任給は手取りで2,500元(日本円で約4万円)前後ですが、弊社のリアル店舗や催事ブースにお越しになられる百貨店のスーパーVIPなどは、商品の品定めをする前に「今日は2万元分(日本円で約30万円分)を購入します。」と宣言をして、高価な商品をご購入されるケースも過去にありました。
このように多層の所得階層が存在する中国の市場では、どの階層をターゲットとして販売するかというターゲットの選定が、日本国内で販売を行う以上に重要になってきますし、それによって選択する販売方法や販売チャネルが異なってきます。
また、前述の通り、国土が広いですので、一部の都市にターゲットを絞って販売するのか、それとも全国をターゲットとして販売するのかでも、選択する販売チャネルが異なってきます。
次回につづく。
- 【掲載元情報】
- 株式会社ドリーム・クリエイター 代表取締役 橋本 忠広
- [略歴]
北京大学国際関係学院国際政治学科修士課程修了
1997年より中国上海に常駐
大手コンサルティング会社に勤務し、投資業務・中国進出支援業務に従事
2005年6月 創夢人(上海)管理諮詢有限公司 設立
2009年8月 上海創夢人貿易有限公司 設立
2010年8月 創夢人(中国)投資有限公司 設立
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