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2013.05.01

その他のアジア【アジア】アジア通信/第15回 インドネシア編 ①概況
【アジア】アジア通信/第15回
  インドネシアは、巨大な成長マーケットとして、アジアで最も注目されている国の一つです。約2億4,000万人の巨大な人口、増加し続ける生産年齢人口、大きな伸びシロを持つ個人消費等々、インドネシアは市場規模・成長余力共に魅力的です。
今回より、1.概況、2.日本との関係、3.投資環境を3回に分けて説明します。

1. 概況

前述の通りインドネシアの人口は約2億4,000万人ですが、首都ジャカルタが所在するジャワ島(以下の地図ご参照。日本の約1/3の広さ)だけでも約1億3,000万人もいます。ASEAN10カ国の人口合計約6億人、日本の人口約1億3,000万人弱と比較すると、その巨大さが一層明確になります。首都ジャカルタの人口も約960万人と、東京や上海に比肩しうる規模を誇ります。

<インドネシア地図>



また、インドネシアでは、消費の主役である年齢層の人口(生産年齢人口)の力強い増加が見込まれています。インドネシアは、ASEAN10カ国の生産年齢人口増加の牽引車ということができます。

 <インドネシア 生産年齢人口推移>                   <アジア各国・地域 生産年齢人口推移>

       
2010年国連資料より

インドネシアの一人当たりのGDPは約3,500ドルで、中国(約5,400ドル)やタイ(5,400ドル弱)と比べると低い水準にあります(2011年)。ちなみに、2009年における冷蔵庫の普及率は、中国約60%、タイ87%に対して、インドネシアは約25%に過ぎません 2。この国の消費の伸びシロの大きさをイメージすることが出来ます。

次に、実質GDPの成長率を見ていきましょう。以下のグラフをご覧下さい。インドネシアの経済成長率は、他のアジア諸国と比べて、著しく高いという水準にはありませんが、上下のブレ幅が小さく、安定的という特徴があります。2007年以降は6%強の成長が概ね続いています。
2009年はリーマンショックの影響で落ち込みますが、それでも4.6%の成長率です(ちなみ、この年、タイはマイナス2.2%)。この要因の一つが、インドネシア経済の内需の大きさです。インドネシアのGDPに占める民間消費の割合は60%弱で、先進国並みの高い水準にあります。

             
             ジェトロ資料より作成
 
以下のグラフは、インドネシアの直接投資受入額の推移です。直接投資はインドネシアの経済成長の牽引車の一つです。2006年以降増加傾向を示しております。ユドヨノ政権(2004年~)に対する海外からの信任の厚さを示している指標ともいえそうです。以下のグラフには載っていませんが、2012年の受入額は前年比で26%増加しています。

 
             
             ジェトロ資料より作成


次号は「日本との関係」について説明します。


1 15 歳以上64 歳以下の人口。消費だけでなく、生産力の担い手の人口でもある。
2 ユーロモニター2009

【掲載元情報】
山田ビジネスコンサルティング株式会社 専務取締役シンガポール支店長 東 聡司
[略歴]
山田ビジネスコンサルティング(株)創業以来、日本国内の中堅中小企業の再生支援業務に携わる。
2012年1月~2月にかけて中国進出日系企業の経営状況を調査。
2012年4月のシンガポール支店長就任後はタイ・インドネシア・ベトナム等ASEAN各国に進出している日系企業の経営状況を調査。
経営の観点から日本企業のアジア進出をサポートする。

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