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2013.03.29

その他のアジア【アジア】アジア通信/第14回 メコン地域「カンボジア・ミャンマー進出編②」
【アジア】アジア通信/第14回
前回【第13回】に引き続き、中堅中小企業のカンボジア・ミャンマー進出について述べます。文中の番号は、前回からの通し番号となっていますので、今回は3.(2)から始まります。

(2) 足りないものに着目
 ここでは、前回の【(1)進出に際しての検討事項】とは異なる観点から、筆者の考えを述べます。

 カンボジア・ミャンマーはいずれも、電力・物流・通信インフラ、産業集積、生産・建築土木・農業などの技術、管理職人材など足りないものだらけで、このような国への進出は、時期尚早と判断する企業様も多いと想像します。しかし、足りないものだらけということは、それだけチャンスが多いともいえます。足りないものを供給するための進出です。
 例えば、進出済みの企業が現地調達をしたくても出来ない部品・原材料・サービスを、当社が現地で供給するなどです。これらの国では、大手の下請企業の進出はまだ進んでいません。当社が現地で提供することにより、これまで取引が出来なかった企業との取引を目指すこともできます。


プノンペンのもう一つの顔 ロードサイドの商店
2012 年11 月筆者撮影
第11回「カンボジア編」の掲載写真(近代的な高層ビル)とは対照的な風景。

 また、足りないものだらけという状況は、進出企業だけでなく、カンボジア・ミャンマーの各政府・各国民においても同様です。不足するものを、ODAを活用して提供するという方法もあります。ODAというと、多くの中堅・中小企業には無縁という印象がありますが、必ずしもそうではありません。外務省は昨年来「ODAを活用した中小企業の海外展開支援に係る委託事業」に取り組んでいます。その内容は対象国の開発・発展に資する中小企業の海外事業に最大30百万円の調査費の補助(普及化事業は最大50百万円)を提供するというものです。このODAの活用によって、カンボジア・ミャンマーの開発・発展に貢献しつつ、現地でビジネスの足場づくりを目指すということです。
 ご参考までに、カンボジア・ミャンマーとそれらの周辺国における昨年の実績(抜粋)を掲載いたします(下表)。このODAがカバーする範囲の広さをイメージ出来ます。詳しくは、外務省ホームページをご参照ください。

<ODAを活用した中小企業の海外展開支援に係る委託事業 実績(抜粋)>



  平成24 年度政府開発援助経済協力事業委託費による採択結果(外務省HP)から抜粋・加工
【掲載元情報】
山田ビジネスコンサルティング株式会社 専務取締役シンガポール支店長 東 聡司
[略歴]
山田ビジネスコンサルティング(株)創業以来、日本国内の中堅中小企業の再生支援業務に携わる。
2012年1月~2月にかけて中国進出日系企業の経営状況を調査。
2012年4月のシンガポール支店長就任後はタイ・インドネシア・ベトナム等ASEAN各国に進出している日系企業の経営状況を調査。
経営の観点から日本企業のアジア進出をサポートする。

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